薬剤師業務の見直し、適正化というワードがこの業界で流行している。
業務の適正化とは何だ。適正化、というのが効率向上や人時生産性というものでは一切なく、ただ単に、薬剤師業務内容の見直し、と行政主導で行うと表明され(これ自体異常)、何もしていない、と思われる薬局は積極的に淘汰されてほしい、というような内容が書かれたのは2018年から2019年、記憶に新しい。
ちなみにだが、現時点では、何もしていない、という判断材料としては、
かかりつけ薬剤師算定回数、服薬情報等提供回数、
重複相互作用等防止加算A(これも重視)、または残薬調整のB算定、
外来服薬支援(これはなかなかハードルが高いが)、
在宅支援の状況、地域包括会議や地域包括のフォーラムの出席、
など、用意に報告数から吸い上れるようなもので判断されているので注意したい。
忘れないで引き続いてプレアボイド報告
おっと忘れてはいけない、その各種の算定数だけではない。
副作用報告体制、ヒヤリハット機構(またはそれに準じるもの)への
薬局で生じた内容の報告を行うことも忘れてはいけない。
(これは旧基準調剤加算の変わり、といわれる地域支援体制加算の算定用件に
必須。申請時には プレポイド報告をした内容がわかるものの写しが必要だ)
このプレアボイド報告に関しては、当時地域支援体制加算が新設された当時では
内容の情報が錯綜し薬局における調剤過誤やヒヤリハットまで報告していた内容があったがプレアボイドの観点からしての報告共有、(地域支援体制加算申請時含む)に関しては
事故等を未然に防いだ、また起こりうる可能性のあった事象を疑義照会等で処方変更が円滑に行われた件および、意図した効果が得られないと判断された内容である。同系同効の処方の疑義照会(これは丁寧かつ失礼のないように・・・)も該当し昨年ではDPP4阻害剤とGLP-1系等の薬品の同時処方からの疑義照会が記憶に残る。
PMDAへの報告した際は軽微であったとしても、葉書での
申請内容表記の到着(薬局へ到着する)、また該当医薬品における
製薬会社MRの訪問も行われるので理路整然とした内容の転記等行うように
しなければいけないのでこれもまた注意である。
過去の記事で再復習しよう
厚生労働省が示した、2018-2019年への薬局の道筋
そう、各種算定はチェックされている、なぜなら予算請求が・・
薬剤師が失念していた服用薬剤調整支援料
算定に関して運営本社または社長から、さまざまな指示を受けアンテナを張っている方はまだいうかもしれない、そう、これもかなり困窮を極めた服用薬剤調整支援料。
ちなみに125点。ほとんど算定しないの(というか薬剤師の業務上、しにくい背景がある)で点数など忘れた方が多いと予想する。
2018年の調剤報酬改定から作成された内容である。復習しておこう。
復習のポイント
服用薬剤調整支援料 125点
6種類以上の内服薬が処方されていた患者に対し、薬剤師が文書で処方医に提案。
内服薬が2種類以上減少した状態が4週間以上継続した場合に算定。
ただし、月に1度のみの算定。また、2種類の減少は同時タイミングでなくてよい。
配合剤への変更でのカウントは不可 / 頓服は1種としてカウントしない
薬歴には必ず減薬までのアセスメント等が必要
もし文献等を使用していた場合はそれも合わせて保管する(PDF等にして薬歴へ入れる、
または紐付ける)
医師からの回答はもちろん薬歴へ入れる
服用開始4週間以内の薬品は減薬対象にしてはいけない
この加算は処方医の顔が見えにくい広域からの処方の場合、非常に加算算定は困難だ。
薬剤師からの減薬提案なのだから。処方権が図太い日本ではまだまだ敷居は高い。各種の雑誌等に一時期載っていた、服用薬剤調整支援料に関しトレーシングレポートからの算定成功実例はいずれにしても、処方医と極めて良好な関係を築いている薬局薬剤師になる。
なら算定は無理だな、とあきらめるのは早計で、2018年の秋口に行われた日本薬局学会が主催である学術総会で、服用薬剤調整支援料にスポットが当たった場面があった。
薬剤師としてのかかりつけとしての機能評価的な項目で服用薬剤調整支援に関してやるべき業務、これからの業務として行う、薬剤師としての薬物療法介入の良き診療報酬内容、という事だった。
もちろん、これは文章での提供が義務付けられてるので算定までの道のり、考察を一連の流れで時系列で記載していく必要がある。 患者の同意は必須なのが大前提だが、処方医に対する疑問が出てしまうようなことになっては論外。慎重に言葉を選び、対応する必要がある。医師への事前準備としての提案時の力となるのが、クレアチニンクリアランス、血液検査、排泄型のチェック、併用相互作用の文章や文献など情報も提出しているや局がある。薬剤師としては、ポリファーマシーというワードが、いわゆる流行言葉を使えばバズってる、という時期があったが減薬ファーストではなく、処方医からすれば
代替案も含めた提供文書であるとありがたいと言っている地域の処方医も存在している。
減量からの減薬を目指すのも必要なので焦る必要はない。
忘れてはいけないが、処方側としては情報提供時には50点の連携管理加算、
またもし減薬が行えた場合は薬剤総合評価調整支援料として250点が加算される。
250点の方はきちんとした薬局からの文章提供、その保存、対応を明記しておく必要がある。
ブログの本題にもどり、何もしていない、は言葉が強いが、薬局薬剤師業務が見直しの時期に入っており、また過去のこのブログでも何度も書いてはいるが2020年が第一段階の薬局淘汰、また2024年に向けて適正な薬局業務を行う薬局数にする方針なのも忘れないようにしたい。
集中率が高い薬局への調剤基本料への言及、たとえ旧基準加算32点である、地域支援体制加算35点(点数が上がっているのを忘れない)を算定条件に入れても集中率が85パーセント以上かつジェネリックが5割以下の場合、地域支援体制加算は一切算定できない厳しいものになった。この集中率とジェネリック使用割合だけの冠(かんむり)によって、地域支援体制加算35点が算定できない薬局は一定数あると言われている。門前薬局、1ドクター1薬局の時代があったのでそれは仕方ない。が、そのような薬局は時として、ジェネリック変更の主体はまだ処方医主導である背景があるので地域の街薬局として機能している場合もあるので、ジェネリック割合を絡め、きちんとした薬局を淘汰しようとしている流れは辛い。(まだまだ先発信者の医療機関は存在している)
このブログの議題であった薬剤師の医療行為として、服用薬剤調整支援があるということを書いた。行動的作業としてはバイタルサインが存在する。現在では企業主体によりバイタルサインの研修も行い比較的容易な薬剤師としての医療行為になってきた。一時期、薬剤師は、絶対に患者に触れてはいけない、という内容が広まった時期がある。
これは間違った(というか医師法を混同し読み間違えたのだろう)内容が広まってしまったのであって、きちんとしたコンプライアンスがあれば行って良い診療行為が存在している。血圧やSpO2を計測する、穿刺を伴う血糖測定にあたっても患者に全く触れないのは到底無理。
薬剤師が行う血糖測定でも無理があった
一貫して行っていけないのは、診断、薬剤変更を伴う治療、検査値かの薬剤師単独判断による診断や病名の判断は昔から変わらない。そのため、薬局健康フェアで血糖測定(穿刺作業含む)時に、具体的な値のみの打診だけで、その値が糖尿病なのか打診する作業は厳禁である。そのため、血糖簡易測定の現場で問題がおきた。
注;現在 検体測定室で行う測定項目は、臨床検査技師等に関する法律に規定される生化学的検査のうち、8項目のみ。AST/ALT/γ―/中性脂肪/HDL/LDL/血糖/HbA1cになる
ガイドラインをみてみると、以下のように記入されている。
検体測定室での測定は、国民の健康意識の醸成や医療機関受診の動機付けを高める
観点から、受検者が検体を採取し、測定結果について受検者が判断する。
薬剤師自ら、診断等を行ってはいけない。
あなたが測定結果により打診できることは ひとつ。
ただひとつ。
測定結果の報告は、測定値と測定項目の基準値のみに留める。
なので、患者自身が、受診の判断の材料とするのみ、の謎の規制が存在する。
高い低いではない、 基準値を打診しておくのと、患者の結果を打診するだけだ。洋
どんなに患者が結果からの状況を打診しても、言ってはいけない。
恐ろしい規制なのが分かる。
また標榜にも規制が入っており非常に気合が入っている。この測定に関わる標榜として、
健康診断と予想されるような標榜の場合、許可は認可されない。たとえば
**薬局のワンコイン血糖測定診断、 血糖測定診断、など、 診断、というワード
またはそれに類似するものも一切禁止されている。ここまでされて来る患者がいるのであろうか。もう医師主導の世界での、グレーゾーンで勤務するのは無理なのだ。
薬剤師が行う実技指導とは何か
過去の厚生労働省の通達で薬剤師に認められた実技指導が存在する。
薬剤師が、調剤された外用剤の貼付、塗布又は噴射に関し、医学的な判断や技術
を伴わない範囲内での実技指導を行うこと。
つまり、在宅等で行う湿布剤の貼付、薬剤の塗布(ディスポの手袋は必要)
点鼻の噴霧は可能。これを忘れない、勿論絆創膏等の作業も可能。
ただ上記に記述してあるように薬剤の変更を伴う外用塗布は厳禁。
薬剤師として実技できる指導はまだまだある。
つづきは後半。