薬剤師の人数の増減を見てみましょう。
薬学部の乱立バブル(と言われた)から数年経過しています。
現段階での最新(平成30年の調査が2020年現在は最新公表内容)の届け出薬剤師人数を調べてみましょう。
・届け出薬剤師人数は増加傾向
・全国の届出「薬剤師数」は 311,289 人。約3%の増加傾向。
「男性」120,545 人(総数の 38.7%)「女性」190,744 人(同 61.3%)。
・「薬局の従事者」は 180,415 人(総数の 58.0%)前回に比べ 8,273 人、4.8%増加。
・「医療施設の従事者」は 59,956 人(同 19.3%)で、1,912 人、3.3%増加。
そのうち、「病院の従事者」は 54,150 人(同 17.4%)、「診療所の従事者」は 5,806 人(同 1.9%)。
薬剤師登録数は増加傾向
薬剤師は平成30年現在の大規模調査結果だけど、増加傾向なのは間違いないです。
薬局の増加推移傾向よりも病院採用傾向の増加が増えているのは2018年時点で団塊世代の退職が一巡して
下の世代が退職、新卒採用の増加人数傾向が多いからかもしれません。ただこれは分母が大きいんで
増加実数を見ると薬局薬剤師は大幅な増加結果が出ています。
気になるのは、県別での薬剤師充足状況ですよね。
ここ2年ではそこまで変化はないと思うのでこのグラフが参考になると思います。
都道府県別の薬局医療者の登録数です。
東京は予想しやすいですが、他の県がなかなか参考になります。
薬剤師充足地域ランキング
薬剤師登録の多い地域TOP3
・1位: 徳島県
・2位: 東京都
・3位: 兵庫県
薬剤師登録の少ない地域ワースト3
・1位:沖縄県
・2位:福井県
・3位:青森県
東京都よりも徳島県が登録数多いのが意外と驚かれるかもしれませんがこの傾向は昔から変化がありません。
徳島はこの登録者の多さによる薬剤師賃金平均も抑えられている状況。
(一方で山間部の徳島の薬局地域は募集がまだあります)
もちろん、この薬剤師登録数の多さ、少なさで待遇の差、給与傾向に差が出てきています。
(登録が多い、都心部、交通発達地域は当然給与傾向は低下)
派遣薬剤師のポイント
・フリー薬剤師、派遣薬剤師で全国を動いて薬剤師勤務したい場合は、この登録者数を参考にする。
・当然TOP10は充足している
・派遣薬剤師で狙うならワースト5
一時期SNSで話題になっていました、東京都や兵庫、大阪の圧倒的な派遣薬剤師の採用数激減ですが、
登録数の少ない地域での勤務を念頭に置けば、まだまだ派遣薬剤師として勤務できる状況にあるでしょう。
【実例あり】派遣薬剤師ではここに注意
薬剤師の経験と給与を求めて、派遣薬剤師を選んだ新卒薬剤師。失敗のデメリットエピソードがあるのでチェックしてみましょう。
あと言いにくいけど社長と現場が全然仲良くなくて、管理薬剤師も不機嫌だし、楽しくない職場だったんです。派遣薬剤師だから投薬をほとんど任されて。、勉強というよりは作業。あの薬局は勤務して意味がなかったかもしれません.
さらに・・良いことなんでしょうが、地域の輪重視をしている地域で、地域住民の関わりがとても多い地域だったんです。週末は清掃、街イベントは全て出席、地域の消防団、会合の相談など。若手と言われてありとあらゆるイベントに強制参加させられてて・・・。
派遣で投薬重視のスタイルになるのは仕方ないんだ。これは全国共通だろうね。期間採用なので、投薬重視にさせられるのは現場が疲弊してるからだし、棚、予製、在宅を任せるわけにいかないから。ここは慣れていくしかないでしょう。
地域性があるから何とも言えないけど、都心部で勤務されていた派遣薬剤師さんがよく直面される問題だけど地域のイベント、会合が行われている地域はよくチェックしないと週末も全て借り出しになる場合があるよ。これは事前に調査しないと、気になる方はダメだと思うよ。
【国も驚愕した】かかりつけ薬剤師算定が産んだ弊害2つ
かかりつけ算定が普及して、複数薬剤師が在籍する薬局で発生した問題は2つ。
これは全国共通も問題になっています。
注意1
かかりつけ算定患者以外に、あまり興味がなくなる薬剤師の発生
注意2
かかりつけ算定患者は、投薬薬剤師が限定される。結果、かかりつけ薬剤師以外の薬剤師から無関心が発生。
シーン2を見てみましょう。
全国の薬局で発生した新しい問題が発生しています。類似の例を皆さん体験、みたことがあるのではないでしょうか。
かかりつけ薬剤師は個人の算定の診療報酬にしたため自分の責任から外す薬剤師が増えています。
かかりつけ薬剤師は、薬剤師から薬局へ概念を変更した方がよくないですか??
はてな
かかりつけ制度は、「個人単位」である制度から「薬局単位」へ変化が必要。
病院と同様のモデルは薬局には当てはめないようにするのが良いのでは??
薬剤師の年収平均(給料)はどのあたりなのか
薬剤師の平均年収(給与)を調べてみましょう。
年収(給与)はみなさん気になりますよね。この平均ってのが難しいところです。
年齢による差、医療過疎地域による給与高騰、ドラッグストア併設型の超大型チェーン薬局。
なかなかそれらを一緒くたにして「薬剤師の平均給与年収」と判断するのは難しいのですが
目安にはなります。
調査方法としては厚生労働省の賃金構造基本調査、医療経済実態調査の方法もありますが、
一番わかりやすく、年齢別に示してある人事院の民間給与調査を見てみましょう。
これは月別に決まって支払われる金額になります。
例えば、図に示しますように36歳から40歳の薬剤師の支払い賃金平均は、383952円です。
これを12ヶ月分で、4,607,424円となり、ここに賞与が加わってきます。
企業にもよりますが定価報酬が383,952円の場合、賞与は基本給の2ヶ月分〜2、4ヶ月分である場合
(例えば間をとって2,2ヶ月分とする)、
383,952円*2で、767,904円となります。
これに先ほどの4,607,424円を足すと・・
5,375328円となります。
これは上記に示しますように30台の、常勤薬剤師の平均年収となります。
30代薬剤師平均年収
これにもし、管理薬剤師になると、管理薬剤師手当が付与され、
企業にもよりますが月平均で3万円前後上昇し、結果560万前後となるでしょう。
30代管理薬剤師平均年収
えっ?平均年収ってそんなもんなの?
薬剤師の平均年収30代の場合は、530万前後、管理薬剤師になると560万円前後と記載しました。
しかし一方で他のサイトではもっと高く書かれているサイトがあると思います。
これは理由があります。
・開設者薬剤師給与も平均されてしまい、結果の平均が高額になる
・実際現在の50歳台の平均給与が600万〜700万の地域があり平均給与を押し上げている
・ドラッグストアなどの初任給の給与が高い業種の平均も盛り込まれている
そのため、サイトによっては平均給与が580万〜600万と記載の幅で記載されている場合があります。
これはあくまで「平均」です。
みなさんが実務で目にしやすい30歳から40歳台のバリバリ世代の平均の実際は上記に示した通り530万円から600万円です。
医療過疎地域や薬剤師が少ない地域になれば当然これが600ー650万円の平均になり約月にして6万円前後の上昇になります。
20台の新卒薬剤師中心のバイアスがかかるとこれは当然500万円前後または500万円以下になってきます。
薬剤師平均年収のまとめ
薬剤師の30ー40歳の平均給与年収は530〜600万円
「自分に投資」薬剤師は将来に備え武器を備える
今回のくじら薬剤師ブログは、薬剤師平均年収でした。それぞれの世代、地域がありますから一概には言えませんが人事をしているくじらの現段階の直感的判断金額としては妥当なラインの金額です。
何もしていない、自分の武器がない薬剤師さんにとっては給与の上昇は見込めません。昇給は薬剤師業界がほぼ皆無です。
中途薬剤師における年収は、一旦提示金額は釣り上げる傾向にあり、その後は一切昇給しない中小規模の薬局がほとんどです。
給与を上げるのを期待するなら投資信託で年4%程度で利率複利で運営した方がいいです。
注意ポイント
薬剤師の給与は上がりにくい。昇給はほとんどない場合が多い。
これから薬剤師として勤務するには自分力、いわゆる自分を売りこめる何か、をつける必要があります。
それについては過去ブログを参照にされてください。
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薬剤師転職は非常に多岐に渡るサイトがありますがポイントは3つ。
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