薬局のあり方その3 を書く。
忘れていない?継続的な薬学的管理・指導等 としての
サブタイトルでもある重要な内容だ。
平成30年の調剤報酬改訂において
薬局における対人業務の評価の充実、について明記された内容を復習。
ついでに忘れてない?服用薬剤調整支援料、というプチ名目も記入する。
さらに今回のブログの内容での目玉である、
大丈夫か服薬指導計画、についても記入。
では、昨今の改定でずっと審議されている、対人内容の充実の流れについてチェックしよう。
ポイントは対人業務の充実と明記
対物業務から対人業務への構造的な転換を進めるため、内服薬の調剤
料の評価を見直すとともに、対人業務に係るかかりつけ薬剤師指導料や
薬剤服用歴管理指導料等の薬学管理料を充実する。
引用:2018年 調剤報酬改訂
2020年までに、より一層の対人業務の充実の為にてこ入れをするだろう。
この昨今の審議では、強制力を持たせて薬局薬剤師へ業務としての
+ONとして作業をさせるべく迷走した審議が開始されている。
今回は薬局のあり方その3として継続シリーズで記入するので
また過去の内容もあわせて参照して頂きたい。
さて、具体的な内容として2018年の調剤報酬改定では、
服用薬剤調整支援料 125点 (新設)
この点数に関して、自グループで算定数がほぼない、と焦燥を覚える経営者、管理薬剤師が多少はいると思われるが現状としての本省としての回答として
「この算定数に関しては、算定内容が特殊な為、特段の算定数の多さについては現状議論しない」
と地域により言われているが、現状、であり十分吟味される可能性として示唆はされているだろう。
ただし、現場勤務薬剤師が算定内容を見ても、これは算定できるか、と言われると限りなく難しい、というか現状は無理、というのが率直な意見なのはどの地域でも間違いない。それは本省もしっかり把握している様子で、処方権の侵害を生じてしまうような内容の可能性がある為、医師会が抜け目なく絡んでいる報酬改定に関しては、この算定数は議論中心は避けられるだろう・
算定内容と疑義解釈を復習する。
6種類以上の内服薬の処方で、
ついて、処方医に対して、保険薬剤師が文書を用いて提案し、当該患者に調剤
する内服薬が2種類以上減少した場合でその4週間以上続いた場合に、
月1回に限り所定点数を算定する。
・文章なので注意。文書の提出は薬歴へのアセスメント記入における印刷でも
現状では構わない為、二重管理にならないように気をつけたいが、
調剤報酬としてはハイクラスの点数になる為、Drへの文章は別で保管し、きちんとした
薬歴管理すべきだと予想される。
また、4週間続く、というのはON OFFで安易な算定を避ける為も含むので
安易には選択できない加算になる。もちろん配合剤への変更や、頓服の削除でも
同様に算定はできない内容。
もちろん、一旦の減薬が行われた場合で2種減薬し、その状態が4週間続いてかつ、再度算定する場合はその状況からさらに2種減った場合、算定できる。
(もちろん同時ではなく、1種ずつ減薬し合計2種になった時点でよい)
つまり、一旦2種削減して、4週間状況が続いたとしても、後日再度悪化しまた
2--3種類内服が追加になったとしても、過去の減薬の状況から更に2種の減薬をしないと
さらなる服用薬剤調整支援料は認められない。
(ただしこれは1年以内。1年以上経過していれば現状は算定可)
処方のON、OFFを防ぐ為だが、きちんと法令でこの対策をしないと
ONOFFの繰り返しで算定してくる薬局は当然ある可能性があるので、
このあたりの防止策はさすがといった所縁の本省の技だ。
文章の提出と同時に、薬局では処方削除の提案における薬学的観点、薬学的併用、
生活環境、背景をすべて吟味して薬歴に記入しておく必要あり。
服用薬剤調整支援料は算定し、DRへの文章も提出、ファイル等で保存はしたが
薬歴の内容が薄いとダメ。
処方削減に到るまでの薬学的な内容薬歴が充実していないと
算定が極めて難しいのを忘れてはいけない。
当然だが、薬歴に係わる、表書き、患者背景もきちんとした内容を求められる。
生活背景、食事回数や過去の主だった主訴やポイントが薬歴頭打ちの基礎情報に
しっかり記入されていないと、薬学的観点からの受給としておおよそ認められないレベル
なので、いくら薬歴に事細かく記入しても、基礎情報や表書きが薄いとチェック時で
返戻になる可能性が高いので注意したい。
厳しい管理体制とは思えるが、
薬歴主体業務と打診されている限り、また薬剤師が認められるいわゆる診療報酬であるので、完璧な管理徹底で、かつ125点というハイレベルな診療報酬点数の為、避けられようがない作業な訳だ。外来服薬支援が185点。
外来服薬支援の点数より高くしていい内容に思えるのは筆者だけだろうか。
例えば、1種減薬に関して薬学的なアセスメントをおっかけで記入し、
次回来局時には、減薬後のアセスメントや体調変化を記入する。
その中でさらに1種の減薬の管理薬歴を記入していく。
2回の受診で連続して減薬できる場合もあるが一旦様子をみる開業医も多い。
こうなると1ヶ月以上の長期アセスメントの作業になってしまう。
その1種減薬後、維持管理の歴を記入し、さらに1種の減薬、減薬薬歴、
次回のアセスメント。 14日処方だとしても数ヶ月レベルの内容になる場合もあり
125点では低いのではないのか、と思う。(4週間の継続を見ていくのである)
ちなみになぜこの服用薬剤調整支援料についてまた今頃復習しているのか、
というと、このブログ記事の題名である、
継続的な薬学的管理・指導等、について 頭の片隅に入れて業務しないといけない為。
継続的な、という事なので調剤時点とは別。
ちなみに、調剤時点での薬学的管理については既に
重複投薬相互作用等加算 において診療報酬上、薬剤師が技術料として
認められている。
継続的な薬学的観点においては、
服用薬剤調整支援料、服薬情報等提供料で今後は服薬支援を行う。
それがきちんと本省で資料で示してあるので驚愕。
ちなみに再復習であるが 服薬情報等提供料はこの時点では
かかりつけ算定している場合には算定できないので、忘れないように。
服用薬剤調整支援に関しては、調剤投薬時点以外、と明記されている。
ポリファーマシーの提案業務。 しかし過去のブログ記事にも書いたが
処方権はあくまでDr。 非常に難しい。薬剤師が介入していくべきであるが
勤務薬剤師は分かるだろうが、処方権の介入アセスメント、いきなりするのではなく
まずは門前DRとしっかり付き合うのが優先事項。 Drもかなり考慮している場合も
当然ある。 本省も算定数をおっかけでチェックしていく点数だが、今後の動きが
かなり気になる点数評価のひとつだ。
本題にもどるが、
服薬指導計画について再度見直そう。
2018年の調剤報酬改定では、
薬学管理料の充実について、
基本的な考え方、 でトップ記事に書いてあるので
本気の骨組みな為、スルーして読んではいけない。
基本的な考え方である為、薬歴でにぎわっているこの業界だが
また新たに法令的に明記してきた訳だ。旧来の指導ではグループ薬局では
コメント欄、定義欄、会社によりSOAPであればP、POS,またプロブレムで問題提起
して薬歴を記入している等、会社によりばらつきがある。
訪問看護等では1プロブレムに大して、薬歴を完記する。
2つプロブレムが1回の訪問であれば2つ歴を記入するが
おおよそ薬局業界では現状は、システム上1つの薬歴に対して問題提起、
Prを羅列してアセスメントしていく。
おおよそグループによっては行っていたであろう問題提起、
薬学的計画(在宅のようなもの)を窓口投薬業務でやることを明記してきた訳で
なんらしんどい作業ではないが、地域によりチェックされているので
再度自分のグループでチェックしたほうがよい。
昔から、薬剤師の薬歴は1回完結型で、患者本位の流れのある治療をしていないと
外部から言われていたのは事実。前回の話した内容、前々回の内容やアセスメントは
そこまで触らずに今回の薬歴を充実させていく癖が薬局薬剤師にはある。
これには理由がある。旧来の薬局業務では他業種がかかわることが皆無だった。
訪問看護、NS, 在宅、医師、と他業種と係わる業務につけばつくほど、
指導計画があり、それを中心に他業種で働いていく、というか計画にそった
治療をしないとバラバラになる訳であって、計画がないとアセスメントできない。
一方で薬剤師は、背景やDRの計画はあくまで推測にすぎない場合が、多大にあり
多方面で問題を発生し続けている。
他業種ではすでに行っていることを、行うだけだ。
薬歴に、在宅のように適宜、計画を立てれば良い。
それについてのアセスメント、フォローを次回薬歴でどんどん追記、
記入する。場所は上記に示すように、PでもPRでもCでも最下部でも提起部門でも
どこでもよい。 患者情報に適宜記入しても良い(これは良案だろう)。
今日はここまでにしましょう。