管理薬剤師の意識・運営について今回は考えてみましょう。
地域の講演、中小企業レベルの薬局での講演・勉強会を行ってよく思うのが、
「会社が、会社が・・・」
「本社が・・・」
「社長が・・・」
「エリア長が・・・」
という愚痴・文句が非常に多い。 しかし管理薬剤師に成り立て、薬剤師転職数年レベルでのまだ
自社の会社の概況がわからない1年以上経ってない状況であればまだその気持ちは分かってあげたいが、数年以上経っている状況でもまだまだ、いわゆる”他者への責任回避文句” を言うのは避けたい。
正直、 医療業種はおおむね、経営者、病院長、理事長、薬局経営者、看護婦長(しかし看護婦は体育会系の場合もある)、介護職含め皆、組織の活性化、人ー人問題、本部運営と現場の仲違いの問題を抱えている。
その理由はなぜか。
専門職である医療職の研修は概ね「知識研修、技能研修」が圧倒的になる。
運営は、現場からの たたき上げであったとしても、
薬局にくるMSやMRからの勉強会、医院-薬局での勉強会または薬剤師会の勉強会中心に過ごしてきている。
(もし本人が経営や組織、 管理職の研修をしていたら別だが)
この状態はある種異常で、組織運営には、会社自体がある程度のレベルから大きくなってくれば
管理職の「運営」「数字」「法令とコンプライアンス」「上司として
」といった多様なカリキュラムが存在する。
もちろん継続的な研修は必須になる、継続研修が肝の為、付け焼刃で管理職を「山中の体育会系の研修施設」に3泊4日などで研修にいかせ、一人当たり30万近くの研修の費用を払っても、
何も組織的には改善しない場合があるので
やりっぱなし研修は費用対効果をしっかり吟味し、行うべきである。
前述するように薬剤師、管理薬剤師はおおぬね薬学的知識についての研修ばかりしてきた為、
そのような管理運営的な研修をしていないので
、部下、勤務薬剤師に対しての研修カリキュラムは必然的に 薬学知識になる。
なのでここは一度、運営管理研修を管理薬剤師向けに行って欲しい。
自店舗以下の把握ポイント
・売上・粗利
・薬剤費用
・固定費(現場はしらないかもしれないが)
・各従業員の残業
・廃棄金額年間(売上げ費対)
・加算状況(点数詳細)
・GE変更割合推移(ここ5-10年先をみる)
・もし月報告しているならそれは形骸化していないか(意味あるのか)
→ この半年の自社の報告書を見て判断し、それは機能しているか考える
・技術料
・社保・国保請求割合
・薬ABCD割合(これは届出店舗で異なるが)
・会社全体の資産推移(管理薬剤師で運営本体の資産推移を説明されていないのは問題)
・在宅状況
・自店舗の研修カリキュラムを把握する(年間、MRやMSからの受け売り勉強会はしない)
しかし、惣菜屋やパン屋ではないので、法令ビジネスといった特殊な職種の為に
ガチガチの経理研修を行ってもあまり意味はないかもしれない。
売上を上げるために路肩でチラシや旗を振ったりするわけにはいかない。
しかし、自店舗のおかれている状況を資産的に把握することも管理薬剤師業務になる。
在庫変動については各会社の指示、意向に沿って欲しいが、ガチガチに毎月末を絞る、
という意識よりも年間を通した、薬剤購入費用を下げなければいけない。
薬剤使用量を考慮してからの、在庫把握であるので、在庫在庫在庫、
と、意味ない月末どっかん返品の月初大量発注をするほど間抜けな事は厳禁だろう。
月末時の在庫回転率がどんなによくても、年間を通した発注薬剤金額が高いレベルで推移していては
逆に、私の会社であれば、その管理薬剤師は査定をマイナスにするかもしれない。
また、自店の管理薬剤師は、残業時間についてはどう考えているのか。
正当な報酬把握であって、しっかり残業時間は付けさせて頂きます発言をしているのは間違っている。
が、本人だけの問題ではないのでこれは後述したい。(管理薬剤師で残業手当はでない会社がほとんど。)
(異動させたほうが本人の為)
まとめるが、 本社運営、 薬事部からの「研修待ちなのに文句ばかり」言う体制を変えてはどうか。
どんどん研修行ってほしい。 自店に来る、MR、MSを通して勉強会、管理運営勉強会を開催されてはどうか。
各会社にがブレーンがおり、とても優秀な研修を行ってくれるだろう。 上からの指示ばかり待つのに、会社の文句を言うのは厳禁だ。 自分から企画運営し、研修計画を立ててはどうか。
もう文句愚痴ばかり言う薬剤師は、自分を見直して欲しい。