2016年から働き方改革が流行し、2019年には副業を視野に入れた
働き方改革、という名のマジックワードを使用して適正な労務管理としっかりとした
休日体制、有休消化について国が中心となり政策を進めている昨今、
薬剤師として、今後10年、さらに15年、向こう20年どういう勤務を行い、
自分のライフワークステージとしてどのような人生を生きるか、考えなら
キャリアスタイルと向かい合う時期になっている。
薬剤師は取得できるのか有休消化?
消化?以前に取れない休み。その業界、薬局薬剤師。
過去の記事はこちら
有休取得に関しては、健康サポート薬局での時間的施設基準や、(健康サポート薬局に関しては、現段階では平日が8時間以上、かつ土日どちらかで4時間以上の開局が必要)
、地域支援体制加算(いわゆる旧基準薬局体制加算大)を算定している背景も伴い(無理薬剤師による在宅業務や緊急時の呼び出し)、必然的な長時間労働に伴う薬局薬剤師(街薬局、中小規模)にとって休み、に焦点を当てて全国行脚しヒアリングているとかなり問題とされている。
有休取得どころか休めない、という状況や、門前医院の開局日程に合わせたシフト体制、半日開局制度の制度問題もあり、とりわけ医療業における休みに関しては根深い。
健康サポート薬局はすべての薬局薬剤師に関係している
話は健サポに戻り、
過去のブログでも記入したが、健康サポート薬局はまだまだ申請件数が少ない。
それもそうだ。1学区に1薬局またはそれに変わる程度の申請件数の低さを見越した
施設基準だったのだから。申請条件内容に関しては、国が一般用医薬品を普及させたいのかしたくないのか最早不明としか言いようがない、一般用医薬品の陳列件数の最低ラインを作成した。具体的にいうと、健康サポート薬局発表当時は、一般用医薬品の品群陳列に関しては48種の品群陳列が求められた。
例えば鎮痛では1種でよかったが、考慮されていた時期には最低でも2種以上を陳列させる、というドラッグストア優遇の街薬局潰しのような政策方針に一時的舵が切られ、薬局薬剤師の政治力の弱さが如実に露呈してしまったことがあった。結果的には1種でも良いことにはなったが48種の薬効別陳列に関しては、かなり街薬局の規模では負担があまりにも思い。
おおよそ小規模の薬局では、よほどの地域の主薬局になっていな限り、また患者への主導的かつ主体的なアプローチ戦略である対人療法をしてない場合、一般用医薬品はむやみに配置しても廃棄率は45−60パーセントになると言われている。
48もの薬効別陳列における5割を超える廃棄を考えるだけでも恐ろしい。行政としても、基準薬局というような、まさに無意味である標榜だけのタイトルにはしたくない。
そのため、かかりつけ薬剤師の配置等や5年以上の実務経験、施設基準などなど一段階申請に関して厳しめにしてある。
健康サポート薬局に関して自分は全く関係ない、あれは行政の机上論だ、という意見も2015年あたりには出ていた、がしかし、2019年である本年、さらに健康サポート薬局に関して薬局業務の見直しとともに主体的な健康サポート薬局の普及事業が舵を切られたのは記憶に新しい。
国が健康サポート薬局の推進する方向に舵を切ったのである。ちなみに、現時点での施設基準としては、健康サポート薬局を申請した場合、在籍する薬剤師は全て、健康サポート薬局薬剤師の資格が必要になる。 全て、である。
その場合、健康サポート薬局薬剤師の資格をもし所持してない場合、その薬局には
当然だが現段階では在籍できない。 転職の際、もちろんその薬局には配属されない。
しかしその企業にとっては健康サポート薬局はその企業の花形薬局になっているはずだ。
どう考えるかは個人の薬剤師の自由だが、国の流れ、方針、患者のための薬局ビジョンも考慮すると必然的に企業は必ず健康サポート薬局の運営を目指す必要があり、また各薬剤師は全て、同種の資格を取得するのは自明になる。
健康サポートの基準内容をいかに示しておくので忘れないようにしたい。
かかりつけ薬局としての基本的機能はベースとなる
かかりつけ薬剤師選択のための業務運営体制、
服薬情報の一元的・継続的把握の取組と薬剤服用歴への記載
国民による主体的な健康の保持増進の支援を実施する上での地 域における関係機関との連携体制の構築
受診勧奨、連携機関の紹介
.常駐する薬剤師の資質
要指導医薬品等の取扱い
開店時間の設定
健康相談及び国民による主体的な健康の保持増進の支援の取組
健康サポート薬局について不安があれば最下部に書籍を紹介しているので一度、一読されたい。
薬剤師としてのワークステージとは何か
薬剤師として勤務する期間はいつまでなのか。
現段階でそれぞれの企業、風土、状況や管理レベルで異なるが
おおよそ60歳、65歳とある程度までは就業規則等には記入されていると思う。
ただ、現段階での年金体制、人間の長寿命化、健康年齢の増加における背景により
勤務すべき年齢は右肩上がりに上昇。健康寿命が増加している背景の中、果たして60歳で薬剤師を退職し、100歳または90歳程度まで生きると仮定した場合、また
公的年金制度の崩壊具合を考慮すると1年でも引退すべき年齢を伸ばすべきなのが
今の時代背景を考慮すると正解だろう。現段階で、所得の13−18パーセントを貯蓄または貯蓄に代替できるもの(信託、不動産等)へ定期的にもれなく実施できているとしたとしても、勤務できる最高年齢は伸ばす必要がある。もし所得の10パーでも貯蓄等に回していない場合はそれぞれ家計の支出を見直したほうがベターだ。
話は長くなったが、では薬剤師として長期化勤務していくにはどうするのか考慮しながら勤務する必要がある。
昨年発表された大要綱に一部記入され、各地域の薬剤師会でも発表されているが
専門薬剤師への道は、ジェネラリストであるがゆえに難しい部分はあるが
可能な限り道を選び各薬剤師が専門を選ばなければいけない時代は到達するだろう。
ちなみに、プレンジプランからの新オレンジプランを導入して、国主導の認知症対策
が本腰に入っているため、認知症関連における専門薬剤師は必須ベースになる。(その内容が果たして専門的なものかは別として、資格等の利権が発生していれば今後の薬剤師人生として必要な資格の一つなのである)
認知症関連の薬剤師資格系、健康サポート薬局薬剤師、認定薬剤師は必要
何かの専門薬剤師への道は取捨選択しながら進まなければいけない。病院から街薬局へ転職した薬剤師が驚く内容の一つが、専門的な知識を学ぶ機会がほぼ0になることだ。
それくらい街薬局と病院薬剤師の差は大きい。しかし何かの専門薬剤師、それが糖尿病であろうと緩和ケア(これは病棟や論文的に何度が高い)、腎機能であろうと何かを選び研鑽し、資格は取得すべき時代がきている。なぜならそれがアウトカムで国から資格等のありなしで、何かの基本料として上乗せできる時代を想定しておかなければいけないし、その資格一つであなたは転職先では年収の確保またはアップが期待できるのであるのだから。たとえ資格取得に二桁万円かかったとしても(宿泊交通費など)、それは取得すべきだろう。なぜなら、転職市場のこの2019年の段階でも、健康サポート薬局薬剤師の資格を所持する薬剤師は少なく、また所持している場合は比較的転職が成功しやすく年収も維持またはアップの成功実績があるからだ。
地方によっては研修体制がなく、非常に困窮していることも事実だが、概ね書籍優先の勉強を自分で行うことも大事なのだから書籍ベースでの勉強からの首都圏や都市部への勉強会参加をするようにしたい。検査値処方せんからの動きはマストなので書籍も参考にされたい。3書籍をぜひ参考に。
検査値処方せんで意外と引っかかるのが腎機能やクレアチニンクリアランス。
投与量の加減は検査値処方せんが公開され始めた当初、かなりの疑義照会率になった背景があるので薬剤投与量ブックもおすすめする。比較的コンパクトなので在宅にも便利だろう。腎機能別薬剤投与量 POCKET BOOK
専門へ進むのはあくまで第一段階
長くなったが、薬剤師としてのワークステージとして
何だ・・専門分野を選んでいけ、ということか・・というそれだけではない、
これはあくまでベースなのである。専門職と言われる業界は、自己研鑽、はベース。
これはどの業界でも同様であり特殊技能資格等が必須の職業では当たり前なのである。
それが顕著なのであるのがIT業界だろう。この業界の変革スピードは驚愕で
先週の知識が今週の業務では通用しないというまるで遺伝子変異的な変革を求められる
業界だ。そのため比較的職場も社風も自由で、変化を許容する人物が多く優秀なエンジニアも多い。なぜなら、自分のワークスタイルをうまく変化、柔軟に変化させ勉強しながら実践させてるためだ。 薬局は比較的変化がない。また変化を嫌う。これは職務上法令ビジネスであるがうえ、また医師からの指示受け待ちといった長年の勤務体型の遺伝子、政治力の弱さが原因だった。
このため、チェーン等の大規模薬局では、変化に対応できない薬剤師、また保守的でプライドが高く柔軟性がなく社交性がそこまで高くない職場には、指示運営、強制力を持った指示運営が多いのはそのためだ。(ボーナス査定、管理能力の数字化等)強制力も持った方が運営指示が浸透しやすい。そのため、小規模展開である強制力等が少ない運営規模の薬局で、方針が明確でない薬局ではおおよそ薬剤師が個、で勤務してしまう結果、以下のような問題が多数発生している。
・薬歴未記載
・薬歴の内容の薄さ、画一的な内容、スタンプ的な内容の少ない薬歴
・全く絞れない在庫管理、絞れても月末返品している
・指示に従わない
・整理整頓ができない、書籍を捨てれない
・ドクターとのコミュニケーションがない、できない
・薬歴を理由に残業を多大に請求する
・忙しいがおおよその業務の言い訳
・在宅は算定していないが、業務は在宅と同じ内容を行う
・在宅に行ったきり帰ってこない、在宅メンバーと外来メンバーで不仲
・転職回数が多い、派遣で回す薬局
・投薬にいかない
などなど、どの地域でも発生している問題がある、これはおおよそ同様に感じるが
運営母体の方針が不明瞭だったり、社長の言い訳である、現場に任せている、など
運営と現場の意思疎通ができない、ない企業規模の薬局で上記は必ず発生してしまっている、かと言って強制力を持った運営は小規模では厳禁のためそれの改善に関しては
過去のブログ記事に書いているので参考にして欲しいと思う。
人の問題での人気記事はこちら。
薬剤師勤務の上での考え方
では第二段階は・・?
それは次回のブログで。