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ベオーバ使えそうですね

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ベオーバ錠がキッセイ薬品と杏林製薬で共同販売されていますね。
過活動膀胱(OAB)に対する1日1回投与の薬です。
膀胱のβ3アドレナリン受容体に選択的に作用し、膀胱を弛緩させることで改善しますが、

旧来のベタニスに比べ、心臓への副作用発現等、
また他のウリトス、ポラキス、トビエース等の抗コリン薬の副作用で困る場合
非常に有用な薬剤の選択になるでしょう。

抗コリンは、膀胱の異常な収縮を主に改善しますが、
β刺激については、蓄尿におけるNA作動で膀胱用量を増大させます。

特筆だと思ったのが代謝経路がCYP3A4のみで、特段の併用禁忌がないこと。
(いずれにしても選択的β3アドレナリン受容体作用なので、重篤な心不全既往歴の患者にはおすすめできないでしょうが。)また、肝機能障害についてももちろんCYP代謝なので考慮する必要はありかな、と。

また、用量も加減せずに済みそうなので、在宅、施設にもOABで困る場合有用だと感じています。データを拝見していて各社ともにOABのジャンルではいつも思うのですが、
基礎疾患がない、または軽度なOABの場合、プラセボでもかなり改善しているんだろうな、と感じています。

心因性というのもあるのでしょう。 24週、48週と 週にわたってプラセボによる
OABの改善’(というより日中の排尿回数の回数削減)は、週が進むことにより
徐々に改善していることに驚きました。
つまり、心因的なOABの日中排尿回数のプラセボ効果の向上+
ベオーバによる薬理的作用があると、効果的だろうな、と率直な感想です。

副作用の特記を見てみましょう。

 副作用

906例中75例(8.3%)に副作用(が認められた。主な副作用は、口内乾燥、便秘各11例(1.2%)、尿路感染(膀胱炎 等)、残尿量増加各6例(0.7%)、肝機能異常、CK(CPK)上昇各例 (0.3%)であった。(承認時)

(1)重大な副作用
尿閉(頻度不明)尿閉があらわれるおそれがあるので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

口内乾燥はこのOABのジャンルでは必ずでる副作用かと。

一方でベタニスも見てみましょう。(旧知ですが)
)重大な副作用と初期症状

1)尿閉(頻度不明):

2)高血圧(頻度不明):血圧の上昇があらわれることがあり、収縮期血圧 180mmHg 以上又は拡張期血圧110mmHg 以上に至った例も報告されている

→注意:2)欧州において、本剤投与後に高血圧クリーゼが発現した症例及び高血圧と脳心血管系イベントが併発した症例が報告されたことを受け、国内においても国内外市販後における高血圧症例の集積状況を検討し、「重大な副作用」の項に「高血圧」を追記して注意喚起されています

重大な副作用の尿閉は、いずれにしても要因が重なったようで、
よくある副作用でないことを二社とも説明していたことを覚えています。

両者とも、空腹時にはAUCが上昇する報告もあるのできちんと食後に内服するように指示しましょう。 意外とこのジャンルはどのタイミングで飲んでもよい、と患者が思っている場合があります。

ベタニスにもDIにはきちんと食後に内服するように指示があり、今回のベオーバについても食後服用を遵守するように指示があります。

OABの薬一覧をついでに復習

1998年に ポラキスの発売
1993年はバップフォー。 細粒があるので在宅、施設、嚥下困難に重宝された記憶。
2006年にベシケア、デトルシトールが出ました。
2007年はステーブラ、ウリトス。
徐々に選択性、副作用を少なく製剤が開発されています。
2013年には、ネオキシテープ、トビエースと出ています。他割愛。

男性の場合、前立腺が原因である場合もあるので
いちがいにベオーバを処方提案するべき出ない場合もありますよね。
その場合、α1遮断薬をまず使用するのがいいかと思われます。

ハルナール等が有名ですが、一時期はアボルブが台頭していました。

プラセボではこの前立腺に伴う症状は改善しないのでプラセボは効いていないと
MRが言っていたのを覚えています、当然でしょうが・・。

ただししっかりとPSAを判断して、肝機能もみていく必要がありますが
処方されている傾向でした。

ただ、アボルブのみ、副作用について中止すべきか、というのはそういうことでなく、
長期安全性試験についても出ていますのでチェックしておく必要があります。

アボルブの副作用発現率は10.9%(承認時)

国内臨床試験において、調査症例403例中44例(10.9%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告されました。その主なものは、勃起不全13例(3.2%)、リビドー減退7例(1.7%)、乳房障害(女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感)6例(1.5%)でした(承認時)

薬剤師の現場でも、中止になった話をみたことがありますが、問題視されてるほどではないです。

OABについては一時期は、ベタニスが長らく首位を独占していた薬剤になります。
ベオーバの今後の動きにも注目です、今後はベオーバになる可能性もあるかと
今回思いました。

 

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薬剤師の98%が知らない薬局運営術

薬剤師ブログ著者

 

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