薬局のあり方その4 です。
今回は前回までの1~3の継続シリーズ。
厚生労働省が示している
薬局における対人評価項目の骨組みにおける上記項目、
継続的な薬学的管理の、薬歴の中に、服薬指導計画を入れる、ことについては
過去の記事に記入したので参考にして欲しい。
薬歴に現時点での反映させている中小企業の薬局は少ない。
Pr形式でもなんでも良いので、一つのテーマで薬歴を記入し
(訪問看護のPr形式も参考になる)、流れのある薬歴にすることが
ここ最近の指導内容のポイント。詳細は上記過去の記事を見て欲しい。
今回は下記検討事項における、
服用期間を通じた継続的な薬学的管理と患者支援に着目しよう。
薬物療法を支援するために必要な薬剤師・薬局における取組
① 服用期間を通じた継続的な薬学的管理と患者支援
○ 現行の薬剤師法等の規定では、薬剤師は調剤時に情報提供や薬学
的知見に基づく指導を行うことが義務づけられているが、薬剤の服
用期間を通じて服薬状況の把握等を行うべき旨は必ずしも明確では
ない。このため、薬剤師には、調剤時のみならず、薬剤の服用期間を
通じて、必要な服薬状況の把握や薬学的知見に基づく指導を行う義
務があることを明確化すべきである。
服薬状況を把握する。
これを法令で決めるという大技。
これを読んだ各地域の小規模薬局の管理薬剤師、中間管理職は
眉を潜めたと思う。しかしこれは今の段階で討議されているものでなく、
2018年の調剤報酬改定において既出であり、
さらに今の時期になって一歩踏み出してきたようである。
服薬期間を通じた薬学的管理と患者支援。
これを、以下のように捉えた薬剤師がいた。
[chat face="man4png" name="" align="left" style="type1"]継続的??ならワシは投薬後に、患者宅に電話すればええの?飲んでますか?お薬残ってますかって?業務中?不在がちじゃない?なら閉局後にするん?残業代どうするんや???[/chat]
なるほどそう捉えたか、と率直に思った。
勤務薬剤師が不安になるのも最もだろう。
飲んでいるか、飲んでいないか、という単一的な確認になると
おおよその患者は不快感を示すのは間違いない。100パーセント忘れずに
飲んでいる患者は稀だからだ。飲み忘れを責められているようで、もし電話の開口一番に飲み忘れについて聞かれたら、私の場合即日着信拒否ものだろう。
かと言って副作用の単一的な確認も、服薬不安にさせる恐れがある。
そういった簡単な薬歴記入の為の、電話はしてはいけない。
いろいろな地域に行って思うのだが、薬歴の為の投薬をする薬剤師が一定数いる。
質問は投げかける。しかし患者に詳細言われると時間が気になる。
待合には次の患者が待ってる訳だ。
そりゃ焦る気持ちもわかる、まるでコンビニのレジ。
質問しといて、反応が薄いと不安になるだろう。
聞いといてその反応かよ!と患者側から思われてるのに気付かないといけない。
医療の投薬で聞くのだから真摯に対応しないといけないのを各地域に言って問う最近。
患者にとってはyes no 質問ではなく、詳細に個々に応じた不安や疑問がある。
電話をすると仮定するのであれば、薬剤師が聞くべき、チェックすべきは
新しく出た薬飲んで調子はどうか、気になる点、病態、などまず向こうの
不安点をしっかり聞き取った後、それぞれの病態または薬についてポイントを一つに絞り
副作用、症状を確認することが大事なのでまるで営業電話のように矢継ぎ早に
各患者宅まで電話をかけまくる、という安易な結果に落ちては現状はダメだろう。
かと言って今回の方針は謎が多い。
電話が果たして継続的な薬学的観点での服薬指導なのか。
また論議決定が出るだろうがおおよそ上記のような迷惑電話が予想されるので
そのようにはならないと思われる。かかりつけ薬剤師については一定数は
電話等あらゆる媒体を用いた継続的な確認(もちろんそれはお薬手帳アプリからの
プッシュ通知、日本であればライン普及背景からの薬局ラインメッセージ等を利用)は
望ましいと現段階では出ている。が、そういった投薬後のフォローアップではなく、
次回投薬等での確認により医師または医療関係者への服薬情報提供文書での対応が
継続的な薬学的管理の重要なファクターとして位置づけ方向と願いたい。
安易に電話しよう!方針は厳禁。